古武術 介護

古武術を応用した介護例2

古武術を応用した介護例2

車椅子やベッドから被介護者の方(Bさん)がずり落ちてしまい,持ち上げなければいけないとします。
このような長座状態からの立ち上がり介護は,施設でも家庭でも頻繁に起こる場面です。

 

これを1人で力任せに行うと介護者(Aさん)の腰に相当な負担がかかってしまいます。通常ですと、Bさんの後ろから手を回し,胴をしっかり持ち,両足を踏ん張って土台を安定させ,足腰に思い切り力をいれて持ち上げます。これは一般的な力の使い方だと思いますが,これではよほどAさん(介護者)に筋力があるか,相手が軽くない限り,なかなか持ち上がらないでしょう。

 

このように無理して持ち上げようとして,腰を痛める方が多いのが事実です。こうした場合,「添え立ち」という技術を活用することで、介護者・被介護者双方に負担をかけずに介護することができます。

 

まず、Bさんの後ろに両足を肩幅に広げてしゃがみ,腕を自分の膝と相手の胴の間に挟み,相手の胴に手を回します。足を置く場所は「足裏感覚」で決定します。その後、後方へ倒れながら,お尻を上に突き上げていきます。

 

この動きで後ろに倒れる力と,上方向に立ち上がる2つの力が合成されて,斜め後ろ方向の力が生じます。この動作がうまくいくと,ほとんど腕の力をつかわなくても相手が立ち上がってくることができます。

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